2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ルイ14世による権力掌握』

メカスが「映画の教科書」と呼ぶ*1ロッセリーニの『ルイ14世による権力掌握』(1966)は奇妙な映画です。冒頭、川辺で民衆が王の噂話をしているシーンから、籠を手に画面を横切る女の足音、危篤のマザラン宰相の診察に向かう医師団が乗る馬の足音、鳥の鳴き声…

『東京上空いらっしゃいませ』

相米慎二の『東京上空いらっしゃいませ』とロッセリーニの『火刑台上のジャンヌ・ダルク』は、死後の生をなによりも聴覚的に研ぎ澄まされたものとして提示しました。どちらも地上の生が人形芝居のように見える高みまで上昇しながら、牧瀬理穂は地球の地軸の…