ピナとダニエル

死者に捧げられた二つの映画、『ピナ・バウシュ 夢の教室』と『ダニエル・シュミット 考える猫 Daniel Schmid Le chat qui pense』。

ヴッパータールの街中で、劇場前の広場で、ヴッパー川の上を走る空中鉄道(Schwebebahn)の中で踊るタンツテアターのメンバーたち。何よりもタイトルがいい、"Dance, dance, otherwise we are lost."

アルプスの密輸人を祖先にもつダニエル・シュミット、彼はみずからを現実とフィクションの間の密輸人と呼びます。偶然が必然になる瞬間、ドキュメンタリーがフィクションになる瞬間としての物語の到来、「最初ドキュメンタリー的仕方で解釈されていた元素が、何も変わらないまま、物語の姿を取り、フィクションの要素としてみずからを現します」、「何も変わらないまま、すべてが異なるように。」(ジャン=クロード・ルソー)

「小鳥のように軽く肩に触れるダニエル」(ハスミ)、触れることを禁じられた幼年時代、触れる喜びを与えてくれた恋人たち。