2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ファロッキは、ファスビンダーもヴェンダースも初期の長廻しを放棄して、ショット=切り返しショットという体制的イデオロギーへ回帰することで「革命を裏切った」と批判します。*1ファロッキが評価するのは、長廻しだけで撮られた『出稼ぎ野郎』、とくに固…
ドゥルーズは裁くことの不可能性を作品化した作家として、ラング、ブレヒト、ウェルズを考察しています。それによれば、ラングにおいてはもはや真実はなく、ただ見かけだけがある。見かけはそれが嘘であるゆえに別の見かけにとって替わられる。そこにはつね…
ルドルフ・トーメがアンゲロプロスの『永遠と一日』に激怒して撮ったという『Paradiso』には、ファスビンダーの『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』のイルム・ヘルマンや、60年代トーメの『紅い太陽』で近づく男たちを殺してゆく美人テロリストのコミューン…
ジガ・ヴェルトフの『カメラを持った男』で、映画は人生のあらゆる場面に入り込みそれを見つめるものとして捉えられていましたが、人生とともに労働を、とくに手によってなされる仕事を記録するものとしてもありました。何かを塗る手、洗う手、研ぐ手、電話…