2014-09-14 ルジアダス 深夜のバスで 国境を越える 乗客たちは 灼けた肌を寄せ 慣れた往還を まどろむ ぼくらは 疲労に身をゆだね 河から河へ ルジアダスの夢をたどる 蛇行する山道 岩肌に生える木々 やせた大地と 無辺の広がりのあいだを 揺られてゆく 見知らぬ言葉の響きに 耳を澄まし 遅延する到着を さらに引きのばし 流れの先に 船出する者たちを 見送りながら