羽田澄子

羽田澄子さんは、大連生まれの旅順育ち。グルジアの画家ピロスマニについてのゲオルギー・シェンゲラーヤの伝記映画を見た羽田さんが、ピロスマニが夢見ていた木の家について語っているのを読んで(『映画と私』、晶文社、2003)、子供時代に育まれた大陸的な感性をうらやましく思いました。その羽田さんの幼年期の記憶に残る日本の風景は、数年間を過ごした三重県津市の「モダンな和洋折衷の赤い屋根の家」のようです。津にもどこか大陸的な風景があったのでしょうか。