ルーシュ/ストローブ

1993年4月24日にラジオ放送されたストローブ=ユイレについてのインタビューで(http://filmkritik.antville.org/stories/846213 DAさんありがとう)ジャン・ルーシュは、記憶に残るショットを挙げてくれという質問にこう答えています。
「『エムペドクレスの死』における長広舌です、その間に光が移ろいます、そこで彼は自分が裏切られ同時に愛されることを知っています。私にとってここには、主人公の、民俗学で言うトーテミズム的祖先への移行があります。この変容は、眼に見えるものとして生起します、情景や服装は変わることなく、人物が眼に見えて変化するのです…これがロマン主義の演劇規則であり、ヘルダーリンの演劇規則であった情感です―ある瞬間に、突然、人はそこにいないままいるのです。おそらくそれは、無数のテクストと無数の固定ショットを必要とします、おそらく忍耐の後にやっと発見があるのです。」
2004年3月15日、シネマテークでの『ルーブル訪問』先行上映の折、ストローブはルーシュの死について語っていました。
「私はウルビーノから彼がくれた葉書を鏡から剥がして来ました、ウルビーノは理想の街です、彼は書いています―「理想の街の栄誉市民、ジャン=マリーに」、日付は読めませんが、この葉書はずいぶん古いものです、それはひとつのドキュメントです。」