デリダ『言葉を撮る』

「先ほど私は言った、彼女は<役者>を、驚愕させる光のもとに、公的な場で彼を知っている人々、あるいは彼に接近する人々には知られざる光のもとに見せたと。実際にサファー・ファティは、(…)<役者>を逆光(contre-jour)のもと露出過剰にしたのである。<役者>はおのれ自身を、逆光のもとでのように、(…)「おのれの反例(contre-exemple)」のように提示する。(…)彼は今回は、「証する者、おまえ、私の対者(contre-partie)」に語りかけるだろう。さらに、彼はみずから「脇道(contre-allée)」に訴え、言語の中のすべての出会い(rencontres)、すべての《contra》を辛抱強く攻める。」(デリダ+サファー・ファティ『言葉を撮る』(青土社)147‐148頁)
contre-journal, contre-scarpe.