ネストラー

ペーター・ネストラーにおけるイメージと音声の分離について。
「ネストラーは物語者ではなく再話者なのだ、それは映画に撮られる事物とのもうひとつの関わり方だ。
彼は再話者である、つまり彼は知っているのだ、彼の伝える力が、自分からではなく、事物をとおして事物から出ているということを。
だから彼にはそもそも立場などない、むしろ彼は見たものを映画という筆で描いているだけである。彼が見たものは、彼に委ねられている、そのように彼は事物と、人々の顔と、発言と関わっている。」*1

*1:Bitomsky,"Kinowahrheit", Berlin 2003, S.146.